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【ヘンテコAV図鑑 FILE.22】あの伝説の漫画をまさかの実写化!?

う~~
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くそみそテクニック

ウホッ!
いいヘンテコAV…


……
………とまぁ、悪ふざけはこの辺にしておいて

今回はこの『くそみそテクニック(以下、一部除き "くそみそ" 表記)』の実写版についてお話ししようと思います。

『くそみそテクニック』とは?

実写版の解説を始める前に本家『くそみそ』の説明をしておきます。

『くそみそ』はヤマジュンこと山川純一氏による漫画です。

ウホッ!!いい男たち』にも収録されています

「主人公の青年・道下正樹がハッテン場(ゲイ男性の出会いの場)として有名な公園で "いい男" 阿部高和に出会い、公衆トイレで交わり、最後はくそみそな結果に終わる」

ザックリ説明するとこんな感じです。

1987年にゲイ雑誌に掲載されたこの作品はどういうわけか2000年代初頭にとある電子掲示板にて(一部の)ユーザーの間で好評を博し、その後は2ちゃんねるにおいても(一部で)異様な人気を獲得しました。

同作のパロディやコラージュ画像、阿部高和を主役に据えたSS(非公式な二次創作小説)も多数制作されていました。

たとえ元ネタである『くそみそ』を知らなくても

「ウホッ!いい男」

「やらないか」

「いいこと思いついた お前俺のケツの中でションベンしろ」

「しーましェーン!!」

といった作中のセリフは知っているのではないでしょうか?

道下&阿部を演じるのは…

出演女優はいずれもハードなプレイに定評のある

琥珀うた(道下正樹)

澤村レイコ(阿部高和)

のご両名です。

男性キャラクターを女性が演じています。

なんででしょうね?
なぜノンケ向けのAVで『くそみそ』を実写化する必要があったのでしょう?

その答えは謎に包まれています。

…けどまぁ、琥珀うたさんも澤村レイコさんもお気に入りの女優なので、この謎采配もOKということにしておきましょう!

大事なのは作品の中身です。
高い演技力をもって原作の名シーンを再現してくれれば良いんです。

高い演技力をもって再現してくれれば…ね。

残念ながら演技は拙いです。
出演されている女優さんが下手なわけではなく「男性役」というのが枷になってしまっていて上手く演じきれていない感じがあります。

こればっかりは女優側を非難する気にはなれません。

『くそみそ』をノンケ向けAVで実写化するというのが土台無理な話だったということかと。

ちなみに宝塚男役が演じる『くそみそ』だったら良い感じの作品になりそうだと思うのは俺だけでしょうか?

ペニバン○ 陰毛×

女性が男性を演じるのに必要なものと言えばなんでしょう?

そうです。
ナニです。
ペニスです。
イチモツです。

出演女優のお二人はペニバンを装着して撮影に臨んでいます。

そのペニバンが割と精巧な作りでして
モザイク越しだと本物に見えなくもないです。

イチモツにしては若干細かったり長過ぎる気がしなくもないんですが、結構良い感じの出来なのではないでしょうか。

しかし、ペニバンのクオリティに対して陰毛がショボすぎます。

モッサリとした何かがイチモツの根元に引っ付いているようでなんとも気味が悪いです。

陰毛が妙に上向いてるのに違和感があります…

毛で詰まった排水溝みたいでゾワッとします。
もう少しどうにかならなかったのでしょうか?

それとペニバンと陰毛しか用意できなかったんだとは思いますが、やっぱりツナギのホックを外すシーンでは玉袋まで露出して欲しかったなぁ。

構図にこだわりを感じる

『くそみそ』原作の有名なコマの構図を少しでも再現しようという製作者側の "意気込み" や "こだわり" は感じ取れます。

「う~~トイレトイレ」の一連のセリフとシーン後の「ふと見るとベンチに一人の若い男が座っていた」の構図なんかは中々頑張っています。

琥珀うたさんが原作の道下と違って訝しげな表情なのが気になる

このシーンを普通の公園で撮影していたと思うとなんだか笑えてきますね。
この公園に聖地巡礼しに行きたいのですが、場所をどなたかご存じないですかね?

それはさておき、他にも頑張っているシーンは幾つかあるので原作と照らし合わせて観てみると楽めるかもしれません。

『くそみそ』パートが短い

本作はヤマジュン作品実写化オムニバスというような構成になっていて『くそみそ』『華麗なる復讐』『僕のオナニータイム』の三本立てなんですよ。(っていうか原作だと "俺のオナニータイム" じゃなかったっけ?)

本作の総収録時間は117分です。

そして『くそみそ』の収録時間はなんと

11分53秒です。

短いです。
本っ当に短いです。

タイトルにもなっている『くそみそ』が圧倒的に収録時間が短いという…なんとも意味の分からない作りになっています。

ついでに言っておくと『くそみそ』以外の2作はただのペニバンレズアナルセックスペニバンオナニーです。

『華麗なる復讐』は長めのレズセックスの後に一応原作要素がありますが『僕のオナニータイム』はペニバンをシコシコとシゴいてなんとなーく達するだけの映像なのでガッカリです。

絶頂・射精後なのにビンビンなのが笑いを誘いますが、所詮はペニバンですからね。

というか、よく考えてもみれば『くそみそ』だけで1、2時間やるのは無理ですから他のヤマジュン作品を引っ張ってくるのはしょうがないとも言えますが『くそみそ』を客寄せパンダとして使うようなマネはして欲しくなかったですね。

しっくりこなかったところ

これはどうでも良いことかもしれないのですが、どうも作中でしっくりこなかったところがあります。

なんだと思います?

………

…はい!そうです!

「ウホッ!いい男」

の言い方です!

道下役の琥珀うたさんの言い方がどうにもテンション低めな感じでして…

なんというか

自分好みの "いい男" を見掛けた驚き・喜びとかが表現できていないんですよ!

これについては本当にしっくりこなくてガッカリです。

渾身の「ウホッ!いい男」が聞けていれば本作の評価は(俺の中で)もっと上がっていたんですけどね。

それともう一つ
ジャケット写真をよく見てみると

「やらないか」

「やらないか!」

になっています。

これは初心者にありがちなミスですね。

「やらないか!」でも「やらないか?」でもなく

正しくは「やらないか」です。
(ゲイ雑誌『薔薇族』編集長・伊藤文学氏の著書タイトルが『やらないか!』なので本作の制作関係者が勘違いしてしまったのだと考えられます)

レズもの好きなら楽しめるかも…?

色々(辛辣なことも)書きましたが、いかがでしたか?

本作にも確かに良い部分はあります。

…が!

正直に言わせてもらうと漫画の実写化映像としてもAVとしても中途半端な出来です。

原作ファンが喜べるレベルではありませんし、そこまでエロさも感じられないです。

作品として完成度が高いわけでも、作品として破綻してるわけでもなく、大してネタにもならないというのがイタいですね。

ウケ狙いで制作・販売したものの盛大にスベったという感じです。

どんな人にオススメかというと…うーん。

多分、レズものが好きな人であれば、もしかしたら楽しめたり抜けたりするのではないかと。

それとペニバンレズアナルセックスという珍しい(?)プレイもあると言えばあるので、それ目的で観るのも良いのではないでしょうか。

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