対魔忍シリーズの記事を書くにあたって、作品の発売順に仕上げていこうと思っています。
となれば当然、対魔忍シリーズ初のソシャゲである本作についても語らなければいけませんね。
昨今の "対魔忍のソシャゲ" と言えば『対魔忍RPG』や『アクション対魔忍』ですが、それらに先駆けてサービス開始された作品がありました。
それが『対魔忍アサギ 決戦アリーナ(以下、決アリ)』です。
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対魔忍アサギ 決戦アリーナ
DMM.R18(現・FANZA)で配信され
サービス開始は2014年7月1日
サービス終了は2019年3月29日
こうしてみると4年と9か月も続いていたんですね。
当時を振り返ってみると確かにソシャゲとしては結構繁盛していた気がします。
©LILITH
内容は古臭かった
意外と好評だったのか4年と9か月もサービスが続いた『決アリ』ですが、ゲームとしては旧時代的で拙い出来(失礼な物言いかも知れませんが…)でした。
というのも、攻撃用・防御用に組んだデッキのそれぞれの数値を他プレイヤー或いはイベントボスと比べて「バシーン!バシーン!」で、勝敗を決めるタイプのソシャゲでしたから。
©LILITH
デッキ内の各キャラクターごとにスキルがあって、それが勝敗に影響することもありましたが、やっぱり古臭さは否めない感じでしたね…言うなればソシャゲ黎明期(スマホではなく携帯電話の頃)のゲーム性でしたよ。
あ、ソシャゲ定番の同一カードを合成するのもありました…まぁ、無理に頑張る必要もないんですが、スキルレベルが上がるんですよね。スキルレベルが上がるとカードの効果が上昇します。
それらに加えてゲーム内でのBGMとかSEは一切なしです。DMMで配信されていた他のソシャゲは割とそういう面で凝っていたので、なおの事物足りなく感じたのを覚えています。
ゲームとしては拙かったが…
古めかしいシステムのソシャゲが何故4年9か月も続いたのかと言うとですね。
本作が…
ものスッゴイエロかった!
からに他なりません。
ソシャゲとしては落第生でしたが、エロゲとしては超優等生でした。
©LILITH
エロの内容は『対魔忍RPG』よりもずっと対魔忍シリーズっぽかったと思います。
どちらかと言うと和姦エロシーンがメインの『対魔忍RPG』とは異なり、本作のエロシーンは基本的には凌辱!
これぞまさに "対魔忍シリーズ" でした。
BGMとSEがないと書きましたが、エロシーンでのボイスはありますし、そのクオリティもかなりのものでした。
なかせひなさんを始めとしたシリーズの主役級キャラクターの担当声優の方々が上手いのは当たり前ですが、そうでない声優の方々も大変に素晴らしい演技を見せて(聞かせて)くれていました。
本作オリジナルの登場キャラクターも魅力的且つエロくてスッゴイ良かったです。
本作由来の一部の設定とキャラクターは『対魔忍RPG』に引き継がれていますし、"調教済み"(RPGの方では"好感度最大")キャラクターのイラストの変化も引き継がれましたね。
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ゲームとしては拙いものの、対魔忍シリーズ作品としては中々に満足のいく作品だった気がします。
イベント周りは劣悪そのもの
古臭さの他にも悪い点はありました。
…イベントです。
本作のイベントはかなり悪趣味でした。
イベントのために用意されたシナリオのことではありません。
そもそもイベントの仕様が悪趣味だったのです。
・タワーイベント
体力(一般的なソシャゲで言うスタミナ)の続く限り走り続け、それによって得られるエクストラポイントを競うイベント
・レイドイベント
強力なレイドボスを撃破し討伐ポイントを競うイベント
・決戦アリーナ
他プレイヤーと対戦を行い手に入れた決戦ポイントを競う所謂PVP(対人)イベント
その他にもNEOレイドイベントやワールドレイドイベントなるイベントもありました。
イベントは基本的に先行(このゲームを早くに始めていたプレイヤーが)有利なものばかりでした。
先にプレイしていればプレイヤーレベルも上がっているし、それにより体力も多めです。これがタワーイベントだともろにランキングに影響してきます。
極端な話、体力10のプレイヤーと体力100のプレイヤーがいてタワーイベントのワンフロアを踏破するのに体力を50消費しなければならないとして、体力10のプレイヤーは時間経過による体力の自動回復を待ちつつトータルで5回走らなければならないのに対して体力100のプレイヤーは一息で走り抜けられるばかりか、体力を半分残した状態で次のフロアに進めるんです。
一応、体力回復薬(全快・50%回復など)もありましたが、それにしたって体力の上限によって回復効率に大きな差が出ます。
先行していたプレイヤーが有利で後から始めたプレイヤーは不利と言わざるを得ないでしょう。
先行プレイヤー程イベントのランキング上位に入りやすくなり報酬のカードが貰えてデッキを強化できる。それによってタワーイベント以外のイベントでも有利に立ち回れるというのは果たしてどうなのか。
俺としてはあんまり面白いとは思えなかったですね。
結局、楽しさやエロさよりも作業感と不公平さの方が勝ってしまいサービス終了を待たず途中で辞めてしまいました。
エロエロなのにイロイロもったいないゲームでした
ネガティブな意見も書きましたが、本当にエロエロでポテンシャルの高いゲームだったんですよ?
やろうと思えばもっと良くできたはずです。
いまさら言ってもしょうがないんですけどね。
とはいえ『対魔忍アサギ 決戦アリーナ』でこれまでの作品にはなかった(或いはさらに掘り下げられた)設定・キャラクターが加わったことで対魔忍シリーズの世界観は更なる広がりを見せました。
その点で本作はシリーズのターニングポイントと言えるでしょう。
古臭く劣悪な作品にも価値はあったのです!
本作なくしてその後の対魔忍を語ることは出来ない!
今思えば『 決アリ』はそんな偉大な作品だったのかもしれませんね。
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